異なる近代の可能性──非西欧の視座から
第2回シンポジウム オンライン開催
この時代を照らす「外」の視点を求めて
会場 四谷、カクイチ研究所オフィス
司会 朝倉友海
発表1 谷 寿美 ロシア、全一性の視座──ソロヴィヨフを中心として
発表2 坂元ひろ子 清末、もうひとつの進化論と「個」──梁啓超、章炳麟
発表3 小村優太 イスラーム復興と近代──ムハンマド・アブドゥフ
発表4 西平 直 ブータンという生き方──転生のコスモロジーと欲望の拡大
前近代から近代へ、それぞれの転換の風景を生きた非西欧の思想家たち、ロシアのソロヴィヨフ、中国の章炳麟、イスラームのアブドゥフ、そしてブータンにおける転生というヴィジョンの命運。
ポストモダンの次に訪れる思想の風景へ、彼らが生きた「終末」から学ぶべきものとは何か。破局への助走とは異なる、思考の手がかりを求めて、思想の近代を読み換えるアイデアを探す。
イベントへの参加は下記サイトよりお申し込みください。
お申し込みの受付は2021年3月30日(火)午後12時まで
未来哲学研究所
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シンポジウムはZoomにて配信いたします。
後日、Zoomの参加者用URLを、アンケートに入力されたメールアドレス宛に順次お送りいたします。
当日、スムーズに配信をご覧になるために、事前にZoomのインストールをお願いいたします。
第1回シンポジウムの動画を公開
2020年8月24日にオンライン開催しました第1回シンポジウムの動画を公開いたしました。
是非ご覧ください。
発表 山内志朗、中島隆博、永井 晋
コメント 佐藤麻貴
2020年8月24日(月)開催
未来哲学 創刊 年2回刊行予定
2020年11月25日発売!
「創刊のことば」より
未来哲学研究所は、一つの哲学の運動体でありつつも、それぞれの独自の問題意識を生かして、多様な活動を展開することを目指す。そこでは、近代西洋哲学の行き詰まりと、今日の危機的精神状況を共通の現状認識として、それではその状況を乗り超えて、どうしたら新しい哲学を形成しうるか、という大きな課題に挑むが、それぞれのメンバーの目指す方向は必ずしも同一ではない。その多様性が豊かな可能性を開いていく。そのことは、本号掲載の論文や対談を見ていただけば、分かっていただけるであろう。これから展開していくさまざまな活動も、決して一方向を向いて統一の取れたものではなく、哲学の多様な実践のあり方を示すことになるであろう。だからと言って、それらがまったくばらばらというわけでもない。
本研究所の活動は緊密な共同作業というよりは緩やかなネットワークの形成であり、相互の啓発の場の提供である。輪郭のはっきりした組織ではなく、アメーバのように無定形で多方面に流動的な先端を伸ばしていく。内部と外部という明確な境界もなく、次々と姿を変えながら、専門家の枠を超えて、新たな未来へと心ある人々を巻き込んでいく。そもそも哲学に専門家などということがあるのだろうか。誰もが加われる場として、ささやかな運動でありながら、そこに大きな未来が託されている。灯は世代を超えて引き継がれ、やがて人類の危機を乗り越えつつ、より大きな花を開くことを信じたい。哲学は何よりも人の心を変えてゆく実践に他ならない。
未来哲学 創刊号 目次
1 通底する存在と情念──中世から未来を問うために
2 未来哲学としての東洋哲学
3 来者を思う──哲学の希望
対談 「哲学の未来」っていったい?
──思考を更新するための条件をめぐって
コラム 太古の森、化石林に見る地球生命人類史観
『バビロン天文日誌』と未来予知学
二〇世紀の天動説
──ロシア宇宙主義のヴィジョン
論考 仏教認識論の射程──未来原因説と逆向き因果
存在をめぐる読みの可能性
──アヴィセンナ、アヴェロエス、アクィナスの応答
AI・仏性・倫理
モノたちが互いに区別されて存在している世界
──アシュアリー学派の行為論と偶因論
革命・国家・悪──田辺元の実践哲学
書評と対話 思想史をどう書くか
書評 「王権」と「神仏」・日本思想史の両極
――末木文美士著『日本思想史』を読む
対話 思想史を書き直す
翻訳・通訳 張厚泉
装丁+造本デザイン=寄藤文平+古屋郁美(文平銀座)